日付 | テーマ・内容 | |
第1回 ワークショップ |
9月11日(土) 10:00~12:00 (120分) |
共感疲労を防ぐマインドフルなセルフケア 担当講師・木村直子 |
第2回 ワークショップ |
9月25日(土) 10:00~12:00 (120分) |
マインドフルネスを習慣にするテクニック 担当講師・木村直子 |
第3回 ワークショップ |
10月9日(土) 10:00~12:00 (120分) |
マインドフルなケア提供者とは 担当講師・木村直子 |
第4回 ワークショップ |
10月23日(土) 10:00~12:00 (120分) |
自分に優しさを向ける「セルフコンパッション」 担当講師・木村直子 |
公開講座 |
12月4日(土) 10:00~12:00 (120分) |
共感疲労のメカニズムとセルフケアの実践 ゲスト講師・池埜 聡 |
2021年度も「セルフケアマインドを育て共感疲労を予防しよう」マインドフルネスワークショップ第2弾をZoomにて開催いたしました。参加者は、ワークショップでは各回39~62名の方々(延188名)にご参加頂きました。各回の内容はこちらからご覧ください。
毎回、およそ80分間の講義と実践を行い、30分間のブレイクアウトセッション(小グループディスカッション)や全体での分かち合いの時間の中で日頃の共感疲労にまつわる悩みや気づきについて話し合って頂きました。他の支援者や感情労働者と繋がり、悩みを共有することは、「自分は一人ではない」「同じ目標や悩みを持つ仲間がここにいる」という安心感を生み出したようでした。参加者には、自分を労わり慈しむ時間や本来の自分と向き合う時間を持つことがセルフケアに繋がるという発見があったようでした。
公開講座では、関西学院大学人間福祉学部社会福祉学科の池埜聡教授による「共感疲労のメカニズムとセルフケアの実践」の講義と実践の指導がありました。79名の方々にご参加頂きました。講義では、コロナ禍における現状にも注目し、支援者が様々な共感疲労・二次受傷・トラウマなどを経験している現実を直視し、実践を通じて、支援者は共感力を養うだけでなくコンパッションも培うことで疲労は回避・予防が可能であることが紹介されました。科学的エビデンスに裏付けされた講義内容と実践に大変勇気付けられたという声を参加者から聞くことができました。
マインドフルネスの良さは分かっていても継続は難しいものです。
アンケートからも、「今後も瞑想を一人で継続できるか不安だ」「これからも同じ共感疲労の悩みを抱えた人と繋がっていたい」という声がよく聞かれました。せっかく身につけてもらったマインドフルネスの実践をこれからもセルフケアとして継続してもらいやすい「サークル」のような場があったらいいなという思いから、昨年から、共感疲労予防ワークショップの参加者に限定した形でサークルを立ち上げ開催しています。参加者からは、「自分に向き合う方法を知ることができ、参加者同士で分かち合いを行えることで継続することができると感じた」という感想が寄せられています。
「サークル」では、新しい知識を身につけてもらうというよりは、それまでのワークショップで学んだこと、実践してきたことがより定着しやすい場や、お互いの共感疲労についての悩みを共有できる温かい場を一緒に作ることを心がけています。仲間がいることでマインドフルネスをより一層楽しく継続して頂けたら幸いです。
日付 | テーマ・内容 | |
第1回 ワークショップ |
9月11日(土) 10:00~12:00 (120分) |
共感疲労を防ぐマインドフルなセルフケア 担当講師・木村直子 |
第2回 ワークショップ |
9月25日(土) 10:00~12:00 (120分) |
マインドフルネスを習慣にするテクニック 担当講師・木村直子 |
第3回 ワークショップ |
10月9日(土) 10:00~12:00 (120分) |
マインドフルなケア提供者とは 担当講師・木村直子 |
第4回 ワークショップ |
10月23日(土) 10:00~12:00 (120分) |
自分に優しさを向ける「セルフコンパッション」 担当講師・木村直子 |
この回では、「共感」の正体とは何なのかを見ていきながら、なぜ共感することが疲労につながってしまうのか(なぜ共感は「諸刃の剣」なのか)を解説しました。そして、共感疲労の予防策としてのマインドフルネスとコンパッション の定義や役割について脳科学的な効能も含めて理解を深めた後、マインドフルネスの実践を紹介しました。
この回では、共感疲労を含めて人間のマインドが苦しみを生み出すカラクリについて解説しました。
日常的にマインドフルネスを培うことで、心が「ネガティブな先入観」や「マインドワンダリング」に引っ張られる傾向に歯止めをかけられることを脳科学も交えながら紹介しました。一定時間座って行ういわゆる瞑想だけでなく、日常の中で仕事中や待ち時間・移動時間などでも実践できる「日常的マインドフルネス」や、自分が苦しみを生む思考をしていると気づいた時にはそれを遮り、本来の身体と心に戻る手法を紹介しました。
この回では、ケア提供者にとってのマインドフルネスの効能とは、単なるリラックスや無駄な思考を排除することではなく、目の前にいる相手に対する注意の向け方や同調する力を高めたり、コンパッションを培ったり、また難しい感情に対する耐性(リジリエンス)も高めたりすることだと学びました。
つまりマインドフルネスには、セルフケアという側面と同時にケア提供者としてのトレーニングという側面もあることに注目しました。特に難しい感情に対する耐性を高めることで、ケア提供者は自身のセルフケアを行いつつ、他者の難しい感情に寄り添い続ける資質を高めることができるので、その実践方法を学びました。
この回では、普段は他人に向けている優しさを自分自身に向けるための心の持ち方や具体的な方法を紹介しました。
コンパッションとは、苦悩や苦痛を持つ人に対してその苦しみを取り除きたいと願う、または優しく寄り添いたいと願う気持ち、動機、在り方そして行動の複合的な働きを指します。そして、それは他者だけでなく自身にも向けられるものです。友達を大切にするように、自分自身を大切にすることは共感疲労を予防するにあたって非常に重要なことです。それは、マインドフルネスと一緒に動員することによって可能になります。
(解説は、こちらから聞くことができます。)
平成28年7月17日(日) 西宮市甲風園にある「エビータの森」で
開催しました。
Death Cafe はおよそ10年前、スイスの社会学者が妻の死をきっかけに開催したのがはじまりで、現在は、アメリカ・ヨーロッパを中心に世界29か国、のべ1600回以上も開催されているそうです。
このたび、かなしみぽすとでも日頃なかなか話しにくい「死」について、自由に語り合う場をもちました。
35才の時に突然の事故で夫を亡くし、深いグリーフを経験することになりました。子ども達もまだ幼く、深い悲しみと不安でこころとからだに様々な反応が現れ、嵐の吹きすさぶ真っ暗なトンネルの中で出口も見えず、1人でもがいているようでした。
当時はグリーフという言葉も知らず、次々と現れるこころとからだの反応に苦しみ、自分を責めたりもしました。
このこころとからだの反応は、重なり合い変化しながら現れるので苦しみが増し、又グリーフの表出には男女の違いもあるように思います。
個人差はありますが、女性は感情を表出しやすい傾向にあり、男性はどちらかというとプライドや社会的規範により感情表出をさける傾向にあります。このように性差により更に辛さが増すことになる場合もあります。
しかし、悲しみを表出することは悪いことではなく、当たり前の悲しみを悲しんでいいと思えることが性別を問わず大切であると感じます。出口の見えないと思ったトンネルにも必ず出口があり、トンネルからトンネルを出るまでをグリーフプロセスと言いますが、ここで大切なのは、現実をありのままに見つめることです。
安心できる人に自分の想いを語ること、サポートを受けながら自分のペースで歩むこと、「今ここ」の自分の感情に素直に向き合うことで、少しずつトンネルの出口に向かうことができます。その時に、手を引っ張るのでもなく、後から背中を押すのでもなく、そっと横にいて手をつないでくれる人の存在は、とても力強く大きな支えになります。
「寄り添う」とは、悲しみを抱える方のよき理解者となること。その人と共に居て、あるがままを受け入れ、その人のグリーフプロセスを見守っていく、いつでもそばにいて、暖かくその人を包みこむ… それが寄り添うということだと私は思います。
絵を描くということは自分の感情の表出につながり、セルフケアの一つの方法でもあります。パステルを削り指の先で色と重ねることにより、色が持つ不思議な力を体感しました。
今回は“ろうそく”をテーマに、それぞれが自分が思う絵を描きましたが、48色のパステルの中から自分の好きな色を選んで、デザインもそれぞれの思いで描き13種類のパステル画が出来上がりました。
出来上がった13枚のパステル画を白板に並べてお披露目会をしましたが、参加者の方みなさんが笑顔で、心豊かな時間となりました。
絵心がなく自分には無理だろうと思われていた方も、「やってみると案外できるもので自分の作品が一番好き」と話されたことが印象的でした。第1部のセミナーで、自然と自分の感情が動いていたのか、ワークが始まるとみなさん迷うことなくパステルを手に取り絵を描き始められ、1時間45分のワークの時間をとっていましたが、かなり早く作品が出来上がりました。
アンケートの結果からも、癒やしの時間となったり、自分と向き合う時間であったりとパステルアートの時間がそれぞれにとって意味のある大切な時間であったと感じました。